社長あいさつ

平素は、有限会社あっさり漬食品工業に格別のご愛顧を賜り、心より厚く御礼申し上げます。

本年、私たちは創業六十八年を迎えました。2015年、私たちの漬物が全国の漬物グランプリで栄えある日本一に輝き、さらに農林水産大臣賞という栄誉ある賞をいただきました。この受賞は、私たちが常に新しい味と技術に挑戦し続ける姿勢が高く評価された証となりました。

先代より受け継いだ「まっすぐなものづくり」への信念を胸に、旬の国産野菜を丁寧に選び、一つひとつの漬物を丹念に仕上げてまいりました。京都の漬物文化の伝統を深く尊重しながら、時代のニーズに応える新しい味わいへの挑戦を続け、全国のお客様に愛される商品づくりを追求し、百年続く老舗を目指して確かな歩みを進めております。

有限会社あっさり漬食品工業                                       代表取締役社長 嵯峨根健人

三代目として、私は今、「全国区のメーカー」という新たな目標に向けて全力を注いでいます。より多くのお客様に当社の漬物の魅力をお届けするため、徹底した品質管理と革新的な商品開発に取り組んでまいります。 地域の伝統を守りながら、日本全国の食卓に京都の伝統技術が息づく漬物をお届けすることが、私たちの使命です。

「まっすぐなものづくり」への揺るぎない想いを胸に、安心・安全で、本当においしい漬物を皆さまにお届けし続けることをお約束いたします。創業以来六十年余りの歴史を礎に、百年続く老舗を目指して、これからも日本の食文化に貢献してまいります。

今後とも変わらぬご支援とご愛顧を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

有限会社あっさり漬食品工業                                       代表取締役社長 嵯峨根健人

会社概要

会社名 有限会社 あっさり漬食品工業
代表者 嵯峨根 健人
事業内容 各種漬物の製造・卸・販売
所在地 あじわい香房営業本部 〒624-0945 京都府舞鶴市字喜多1105-50
本社 〒624-0946 京都府舞鶴市字下福井小字新宮1183-7
電話番号 0773-76-2511
FAX番号 0773-77-1697

会社沿革

昭和32年6月
創業当時の写真
八百屋の店先にて

創業者・嵯峨根篤二は、大正8年7月、京都府舞鶴市朝代地区に11人兄弟の五男として生まれました。昭和10年、日本は太平洋戦争へと突き進み、篤二も徴兵されます。
戦後、日本全体が困窮する中、復員した篤二も家族の生活を支えるため、さまざまな仕事に従事しました。資金も何もない状況で「自分にできることは何か」を考えた末、舞鶴市吉原地区で空き家を安く分けてもらい、八百屋を始めました。
八百屋を営む中で、売れ残った野菜を捨てるのはもったいないと考え、自宅の一角を改装し漬物作りに取り組みました。八百屋、漬物作業場、そして生活の場が一体となった小さな空間で、あっさり漬の原点となる漬物作りが始まったのです。
ここに、私たち「あっさり漬食品工業」の原点があります。

昭和35年
当時の舞鶴市内風景

当時ヒットした商品「白菜のあさづけ」を、篤二自ら大八車を引いて街道を行き交いながら販売し、多くのお客様に買っていただきました。こうして少しずつ販路を広げ、商いに励んでいきました。
※大八車(だいはちぐるま):江戸時代から昭和初期にかけて使われていた、大型の木製荷車。

昭和38年
店先に野菜などと一緒に漬物が並んでいました

当時、吉原という町には「背負子(しょいこ)さん」と呼ばれる行商の方々が多くいました。次第に、「うちでもあっさり漬を売ってみたい」という声が増え、遠方の地へ届けてもらうようになります。その結果、美味しさが評判を呼び、やがて仕込みの手は追いつかないほど忙しくなり、製造の規模も次第に拡大していきました。

昭和40年
当時の印刷袋

時代は高度成長期。有名食品メーカーの商品は華やかな包装で販売されており、篤二は「漬物も同じようにできないか」と考えました。そうすれば、もっと多くのお客様に手に取ってもらえるはずだと。
当時、漬物は無地のナイロン袋をゴムで留める簡易な包装が一般的でした。しかし、篤二はソーセージなどの包装にヒントを得て、筒状にし、両端を金属で留める方法を思いつきます。この新しい包装により、作業効率が向上し、何よりも食品の安全性が高まりました。さらに、パッケージを色鮮やかな印刷袋へと改良。この時期に生まれたデザインが、今日のデザインのベースとなっています。

昭和45年
八百屋を廃業し漬物専業に移行。その頃の家族写真

篤二の父・米蔵の逝去に伴い、八百屋業を廃業し、漬物製造専用の仮設工場を設けて漬物専業へと事業転換を図りました。
また、この頃から本格的な漬物工場の用地探しを始めました。

昭和49年
当時の刻み浅漬シリーズ

漬物の製造量増加に対応するため、舞鶴市倉谷清水71番地の6に本店を建設し、稼働を開始しました。
当時、漬物は姿物(丸ごと漬ける形)が主流でしたが、篤二は「味の浸透を早めるには刻んだ方が良い」と考え、創業当初から刻み漬の開発に取り組みました。この試みが実を結び、現在の看板商品である「刻み浅漬シリーズ」へとつながっていきます。

昭和53年1月5日

法人化
嵯峨根隆文、入社。

昭和56年

嵯峨根篤二、代表取締役社長を退任し、会長に就任。

昭和56年

嵯峨根隆文、代表取締役社長に就任。

昭和56年

舞鶴市に本格的な中央市場が完成する動きを受け、さらなる販路拡大を目指して市場内に出店しました。

昭和59年
当時のキムチ袋

従来の工場が手狭になったため、中央市場内に第二工場を新設しました。さらなる品質向上と生産性向上を目指し、機械化を進め、使用水の品質向上にも力を入れました。第二工場では漬物製造と営業本部の機能を兼ね備え、漬物メーカーとして事業を拡大しました。
当時のヒット商品はキムチで、現在も続くロングセラー商品となっています。

昭和62年11月1日

本店を舞鶴市字下福井小字新宮1183番地の7、中央市場内に移転し、本社機能と工場を集約しました。時代はバブル期を迎え、浅漬業界ではより食べやすく、低塩で味がはっきりしたタイプの商品が数多く登場していました。弊社もその流れに沿った味付けの商品を増やし始めました。

平成4年
当時の茄子漬、あさづけ三彩

浅漬けの需要が急速に拡大しました。この時期にヒットした商品が「茄子漬」や「あさづけ三彩」などで、これらは現在に続くロングセラー商品となっています。

平成6年3月1日

浅漬けの需要拡大に伴い、新工場を新設しました(本社は舞鶴中央市場)。高浜工場(あじわい香房)では、最新鋭の設備と効率的な製造ラインを備えた生産拠点として、さらなる品質向上と生産性向上を実現しました。また、入荷量の増加に伴い、契約産地からは10t車での入荷が可能となりました。

平成10年
当時の浅漬けシリーズ

高浜工場も軌道に乗り、商品のラインナップが増え始めたこの頃から浅漬けのシリーズ化に力を入れ、現在の主力商品が誕生しました。

平成13年1月
本社建て替え

舞鶴地方市場内で本社を建て替え。

平成15年〜17年

新規取引先への納品開始により、売上が大幅に拡大しました。

平成16年5月
5S委員会発足

2代目は「これからの食品には安全と安心が必要」との考えのもと、食品衛生管理を強化するため外部コンサルタントを招き、食品衛生5S(クレームゼロ)を目標に5S委員会を発足させました。社長をはじめ、全従業員が食品衛生活動に本格的に取り組み始めました。現在もHACCP(ハサップ)として活動は継続しています。

平成17年〜22年

現在の主力商品となる多くの商品を開発・発売しました。キムチ各種、白菜あさづけ各種、かぶら各種、きゅうり浅漬け、なす浅漬けなどがその一例です。

平成23年3月20日
平成20年まで現役で漬物づくりに励み、惜しまれながらの引退

創業者、嵯峨根篤二が永眠しました。創業者の「伝統の味を守りながらも、時代に合わせた挑戦を恐れず、まっすぐなものづくりを続けていくことが我が社の使命である」という思いは、今日も当社の企業理念として受け継がれています。

平成23年12月16日

嵯峨根健人、入社。

平成24年11月25日
のっけteパン

第2回T-1グランプリ2012 西日本ブロックにて、法人の部で金賞を受賞(「のっけteパン」)。

平成25年12月16日

嵯峨根健人、取締役 生産物流部 部長に就任。

平成27年2月22日
一汁三菜のすすめ

第5回T-1グランプリ2015 全国決勝大会にて、法人の部で最高金賞(日本一)を受賞(「一汁三菜のすすめ」)。

平成27年2月22日

同時に、農林水産大臣から「農林水産大臣賞」をいただきました。

平成27年3月3日

T-1グランプリの応援をしてくださった舞鶴市長を表敬訪問し、表彰状をいただきました。

平成27年11月23日
現在の工場

高浜工場の設備更新と生産量の増加に伴い、舞鶴市喜多に営業部門と製造部門を集約した新工場を建設し、操業を開始しました。新工場では最新の製造設備を導入し、効率的かつ高品質な生産を実現しています。特に、HACCPに完全対応した環境を整備し、製品の安全性と品質を最優先にしています。最新技術を活用した生産ラインは、高速かつ精密に稼働し、お客様により安心・安全な製品をお届けしています。また、営業部門と製造部門を一体化することで、業務の効率化と迅速な対応が可能となりました。

平成28年10月1日
しぼり大根甘口仕上げ

構想5年を経て、現在のヒット商品「しぼり大根甘口仕上げ」の製造を開始しました。

平成29年4月29日
一菜の素

漬物グランプリ2017 全国決勝大会にて、法人の部で金賞を受賞(「京都のお漬物屋さんがつくった食べるラー油 一菜の素」)。

令和2年3月9日

嵯峨根隆文が京都府知事より、京都府優秀技能者の表彰として【京都府の現代の名工】の称号をいただきました。

令和3年12月21日
惣菜HACCP
認定施設証

一般社団法人 日本惣菜協会より、惣菜HACCP認定施設証(Jm HACCP)を取得しました。

令和7年2月20日

嵯峨根隆文が代表取締役社長を退任し、代表取締役会長に就任しました。

令和7年2月20日

嵯峨根健人が代表取締役社長に就任しました。

アクセス

有限会社 あっさり漬食品工業 営業本部・工場 あじわい香房 京都府舞鶴市字喜多1105-50
舞鶴若狭縦貫道舞鶴西I.C.より15分
舞鶴若狭縦貫道舞鶴大江I.C.より20分
JR西舞鶴駅より車で10分